今日はビジネスに関してのお話をしたいと思います。
一昔前、誰かと電話をするときは、時間との戦いでした。
中学生の頃、友達と長電話をして母親に通話料金がもったいない!と怒られた記憶があります。
最近では無料通話が増え、何も気にせずにのびのびと長電話ができるようになりました。
今日は、ビジネスに関する
電話=有料というイメージだった時代から考えると、無料通話はどうやって儲けているんだろう?という疑問がわいてきます。
無料通話といってまず頭に浮かぶのは、Skypeではないでしょうか。
Skypeがなぜ、無料通話を提供出来るのか。それは、有料通話と異なるコスト構造をもっているからです。
Skypeは、※ピアー・ツー・ピアーと呼ばれる技術に基づき、通信経費のかかる電話回線を経由せず、ユーザーが経費を支払うインターネット経由で行われます。つまり、Skype社側にはあまり費用がかかっていないのです。
また、無料なのは、Skype同士の通話、つまり通信経費のかかる電話回線を経由しない通話だけで、普通の固定電話や、携帯電話にかけると有料になります。これがSkypeの主な収入源です。
Skypeユーザーの90%以上が無料サービスを利用し、Skype社の収入源の有料サービスは利用全体の10%以下であるにも関わらず、2008年には5億5000万ドルの売り上げを誇りました。
Skypeの登場は通信業界に破壊的なダメージを与え、Skypeを利用する顧客は増えていきました。
日常、意識せずに利用している様々なサービス、製品。これらをビジネスの視点からみてみると、非常におもしろいからくりが隠されています。
Skypeの「お金のかからない仕組みになっている」「お金がかかるところはきっちり有料である」という「無料で話し放題」のからくり。
これからSkype通話をするときに、このからくりを思い出すと、今まで何気なく使ってきたものが、面白いものに見えてくるのではないでしょうか。
※ピア・ツー・ピア:ネットワークに接続されたコンピューター同士が端末装置として対等の立場、機能で直接通信することをさす。